手のひらを空に向けて、伸びをする。その手の甲をしばし眺める。 羅針盤を与えられた時から、そうするようになった。 私の針は空と地の両方を指している。 どこまでも広がっている空。境目のない空。刻々と表情の変わる空。足がついている地面。歩いていく地…
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